中古ダイヤモンドには怨念!?呪い!?
今までに御接客させていただいたお客様に、新品ダイヤモンドと中古のダイヤモンドのお話をさせて頂くと、
中古ダイヤモンドは「怨念がこもってそう」とか「呪われそう」とおっしゃられるお客様が非常に多くいらっしゃいます。
確かに購入しようとしているダイヤモンドが中古であるとしたら、以前は誰が身につけていたんだろう、、、などとイメージするとあまり気持ちの良いものではありませんね。
ダイヤモンドをプレゼントされる瞬間や、購入する瞬間は沢山の喜びに包まれていると思います。きっと楽しい時や悲しい時を一緒に過ごして来たんだろうな、なんて想像してちょっと切なくなったりもしますね。
さて、今回のタイトルにもある「中古ダイヤモンドには怨念や呪いがこもっているのか」について、実際に起きたあるダイヤモンドについてご紹介させて頂きたいと思います。
そのダイヤモンドの名は「ホープダイヤモンド」
出典:ケイト・ウィンスレット、ウディ・アレン監督の新作映画へ!? https://www.vogue.co.jp
このダイヤモンドはレオナルド・ディカプリオ主演の映画「タイタニック」で一躍その名を轟かせました。
映画のヒロイン、ケイト・ウィンスレット演じるローズが親が決めた婚約者から贈られた大きなハート型をした〝ブルーダイヤモンド〟が今回ご紹介するホープダイヤモンドがモデルとなっています。
その前に簡単にブルーダイヤモンドについてご説明します。
ブルーダイヤモンドとは?
出典:Colored Diamond Intensity | Diamond Education | Leibish https://www.leibish.com
最近になって少しずつ認知度は上がって参りましたが、ダイヤモンドの中には天然で様々な色を持つダイヤモンドが存在します。
ティファニーの美しいイエローダイヤモンドなどもその内の一つです。そして、ダイヤモンドの持つカラーの種類、濃淡、鮮やかさなどにより価格が大きく変わります。
ブルーダイヤモンドはその中でも最も希少価値が高く高価な部類で、白いダイヤモンドの数十倍、数百倍の価値があるダイヤモンドも存在します。
呪いのブルーダイヤモンド「ホープダイヤモンド」
出典:ホープダイヤモンド - Wikipedia https://ja.wikipedia.org
ホープダイヤモンドは勿論実在します。現在はスミソニアン博物館の一つである国立自然史博物館に所蔵されており、その大きさはなんと45.52ct、
一般的にエンゲージリングで使用されるダイヤモンドの大きさが0.3ctとするとそのサイズは約150倍にもなります。
このダイヤモンド、ルイ14世も手にしていた時代があったそうでその当時のサイズはなんと112ctもあったそうです。そしてこのダイヤモンドはフランス革命の引き金にもなったとされています。
手にした者が全て死去!?究極の呪いのダイヤモンド
<9世紀>
まずこのホープダイヤモンドはインドの南部デカン高原に流れる川で農婦により発見!9世紀頃、その価値など当然分かるはずも無い農婦にとってこのダイヤモンドはどの様に映ったのでしょうか?
その後ペルシア軍に農婦は殺害されホープダイヤモンドは奪われてしまいます。
<1668年>
ルイ14世がホープダイヤモンドを購入、112ctあったダイヤモンドをカットし67ctにする。
カットしたダイヤモンドは王の儀典用スカーフに付けられ「フレンチブルー」と呼ばれました。しかし!このダイヤモンドを購入した頃から何故かフランス経済が衰退していきます。
ルイ14世以降のフランス経済は停滞、フランス革命が起きます。このダイヤモンドがフランス革命の引き金になったとも!?
その後ホープダイヤモンドはルイ15世に受け継がれていきますが、受け継いだルイ15世も天然痘と呼ばれる病に侵され死亡します。
<ルイ16世時代>
その後、ダイヤモンドはルイ16世に受け継がれます。ルイ16世の妃と言えば皆さんご存知のマリーアントワネットですね。
マリーも実はこのダイヤモンドを受け継いだ内の一人とされており、皆さんもご存知の通りルイ16世、そしてマリーアントワネットはフランス革命で処刑されました。
ちょうどフランス革命が起きている最中、ホープダイヤモンドは窃盗団により強奪されてしまっていたのです。その時国王一族は幽閉されてしまっていたとされています。
<1800年代>
強奪したダイヤモンドだと分からない様にさらにカットされダイヤモンドはアステルダムにある宝石店へ売り飛ばされてしまいます。
この時カットされたサイズが現在博物館に所蔵されているサイズ45.52ctだと言われています。そしてこのダイヤモンドは買い取った宝石商の息子によって横領されてしまいます。
横領されたショックで本人は死亡、その息子も自殺してしまいます。
その後このダイヤモンドはホープ家の手に渡り「ホープダイヤモンド」と呼ばれる様になります。その後も手にする者が皆不慮の事故や自殺や病に倒れ、このダイヤモンドの呪いの伝説とされています。
ダイヤモンドに呪いが掛けられているというよりも、大きな財産の奪い合いの様にも思えますが、
今回はホープダイヤモンドの呪いの歴史をスポット的に紹介させて頂きましたが、ここで紹介したのはごく一部ですので、もし興味のある方はその歴史を調べてみてください。
ダイヤモンドに怨念や呪いなどは勿論〝科学的に〟認められていません。でも、やっぱり誰の手にも渡っていない新品のダイヤモンドが一番ですね。