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希少価値のとても高いピンクダイヤモンド!1カラットの価格は一体いくらぐらいになるのでしょうか?

希少価値のとても高いピンクダイヤモンド!1カラットの価格は一体いくらぐらいになるのでしょうか?

アーガイル鉱山閉山後、ますますその希少価値が上がり続けているピンクダイヤモンド。現在もその価値は上がり続けている状況です。

今回の記事は、皆様からご質問いただく事が多い内容の一つ「1ctのピンクダイヤモンドっていくらですか??」についての内容となります。0.1ctでもかなり高価なピンクダイヤモンドが存在する中、1ct(0.2g)となると一体いくらぐらいになってしまうのか、とても気になるところですね。

まず、前提としてピンクダイヤモンドと言ってもピンからキリまで存在するため、Shinkとして総合的な判断の結果美しいと評価するもの限定といたします。(※ブラウン味が強い・Fancyグレード以下・インクルージョンが極めて多いものは除外させていただいております。)

このご質問に対する回答といたしましては「1,000万円から1億円オーバー」となります。

なぜこれほどの開きが存在するのかについてご説明させていただきますと、この価格の違いの正体は『希少価値』となります。(※ピンクダイヤモンドの希少価値については 資産価値が高まるピンクダイヤモンドとは!? をご覧ください。)

希少価値が高いピンクダイヤモンドの条件

1.色が鮮やかで濃い

ピンクダイヤモンドの希少価値を決めるのは、まず第一に希少価値の高いカラーである事、そして人気のあるカラーである事が重要です。

希少価値の高いカラーグレードとは色が淡いものよりも濃いもの、ブラウン、オレンジの混色がなく、最上級とされるのはややパープルがかったカラー(パープリッシュ)が最も評価が高くなります。このカラーグレードで最も評価が高いのは「Vivid Pink=上質で鮮やか」となりさらにパープルが少し入った「Vivid Purplish Pink」が鑑定結果としての最上級カラーグレードとなります。(※あくまで鑑定結果となりますので、鑑定結果=美しいとはなりません。)

人気のあるカラーとはピンクダイヤモンドのカラーの中でも最も人気の高いカラーを意味します。ピンクダイヤモンドの場合、淡めのFancyよりも色の濃いVividが圧倒的に人気のため入手が困難となります。皆さんが欲しいと思うカラーは人気があり入手困難となる、そのグレードが産出量の低い希少価値が高いグレードとなればさらにその価値観も高まってくるでしょう。

参考:GIAのカラーグレード

GIA|ピンクダイヤモンドのカラーグレードGIA|ピンクダイヤモンドのカラーグレード

2.クラリティーグレードが高い(内包物が少ない)

ピンクダイヤモンドは無色のダイヤモンドと異なりクラリティーグレードの評価はあまり大きく価値には影響してきませんが、ブラックカーボン(黒い結晶)など見た目を損なう内包物が多く混在していたり、ダイヤモンド自体の耐久性に影響を及ぼすような大きなフェザー(内部、外部に発生した亀裂)がある場合は評価が低くなる傾向にあります。

その他にも、クラウドと呼ばれる無数のピンポイントと呼ばれる超微小インクルージョンの集合体が大きく影響する場合などダイヤモンド自体の輝りが悪くなる可能性があるため評価が下がる傾向にあります。

ピンクダイヤモンドは色の起源ゆえにインクルージョンが多い

3.プロポーション(カット)が美しい

無色透明のダイヤモンドのカットに関しては輝りの強さを引き出すためのカットが行われる一方で、ピンクダイヤモンドの原石に施されるカットは第一優先に原石が持つ色をどこまで引き出す事ができるかなどが考慮されます。

カット、プロポーションが良い個体は色の抜けも少なく輝りも強くなるためダイヤモンドカッター(ダイヤモンドをカットする職人)は歩留まりを考慮しサイズを重視するか、プロポーションを重視するかを考え、最も価値が高くなる方法を選択しカットを施します。

4.産地を証明するレポートが付属している

ピンクダイヤモンドの産地を証明するレポートとして有名なレポート(証明書)はAPDと呼ばれるアーガイル産地証明書となります。APDはアーガイル鉱山自らが採掘した原石をカット、鑑定を行いアーガイル産である事を証明する産地証明書を付属したアーガイルお墨付きの一石となります。APDは証明書が発行されるだけではなくダイヤモンドの側面部分(ガードル)にアーガイル社のロゴとナンバーが刻印され、APDのレポートナンバーと一致するような仕組みとなっています。

APDが付属するピンクダイヤモンドはアーガイル社が認めた極めてグレードの高い原石からカットされた特別な一石となり、ピンクダイヤモンドの中でも極僅かな量しか流通が無いため、APD自体にプレミアのような価値がつく事もあり今後もその価値は高まっていくと予想されています。

関連記事:アーガイルの産地証明が付いたダイヤモンドと、そうではないダイヤモンドはどちらがお勧めですか?

アーガイルが発行している産地証明書

同じカラット数でも価格の差が大きく異なる

これらの条件により、同じ1ctというサイズであっても価格の差が大きく異なります。
例えば、カラーグレード「Fancy Light Pink」と「Fancy Vivid Pinkのアーガイル産地証明書付き」両方共サイズは同じ1ctとします。この場合、上記で述べた通り価格差は10倍以上となるでしょう。

「Fancy Light Pink」はクラリティーグレードもSIクラス以上(GIA鑑定)であれば1,000万円ほどとなりますが「Fancy Vivid Pinkのアーガイル産地証明書付き」のピンクダイヤモンドとなると、アーガイル産地証明書のカラーグレードも高評価となる可能性があることから、1億円以上の価格となり内容によっては更に高価格となることもあります。

同じカラット数でも色の濃さやその他の様々な要因によって値段は桁違いになる

オークションでの価格状況

国内オークションハウス「毎日オークション」では、2023年に出品された1ctのピンクダイヤモンドルース(Fancy Intense Pink)が2,000万円ほどの落札予測のところ、最終的には4,000万円まで価格が伸びました。

2025年809号の毎日オークションのカタログに1ctのピンクダイヤモンドの掲載があります。写真のみの評価ではありますが、ややパープルが強めで暗めな色の印象です。こちらの予想落札価格は1,300万円~1,800万円となっています。もちろんこれ以上高くなる事も予想されていますが、この石の持つポテンシャルを考えると妥当な金額であるとも考えられます。

オークションのこれらの事例からも、同じ1ctというサイズでも内容によって大きな差が生じる事が伺えます。

関連記事:今後価格が上昇する可能性を秘めたピンクダイヤモンドの絶対条件!とにかく〇〇なルースが絶対お勧め!

今回は1ctのピンクダイヤモンドの価格についての記事となります。こちらの記事は2025年3月現在の情報となります。価格を含め、状況は世界情勢により変化していく事がありますので十分ご注意くださいませ。

※当記事の内容は一個人による見解であり、価格の高騰を保証するものではありません。購入についてはご自身の判断でお願いいたします。

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筆者:ZERO GRAVITY株式会社 代表取締役 今井健詞

ZERO GRAVITY株式会社
代表取締役, Buyer
今井健詞

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