quality scale

ルビーにもダイヤモンドの4Cの様な評価制度があるの?という質問をいただきましたのでご説明させて頂きます

ダイヤモンドには「Carat=重さ」「Collor=色」「Crarity=透明度」「Cut=プロポーション」の頭文字のCをとり4Cと呼ばれる評価基準があります。

ではルビーにもそのような評価基準があるのでしょうか?

国際的な鑑別機関GIAや国内最大手のCGL中央宝石研究所などの鑑別機関では、ルビーを含む「カラーストーン=色石」に対して色の濃淡や透明度等の美しさに対する評価を行う事はありません。 鑑別機関が行うのは、あくまで「宝石種」や「処理の有無」等の判別のみとなります。ダイヤモンドと比べて価格の指標となる基準が無いため、その宝石が妥当な金額なのかどうかを見極めるのは非常に困難です。

モリスルビーではクオリティーを明確にする為に透明度、色を分かりやすく判別する事が出来る「クオリティースケール」を製作しています。

透明度についての評価基準

写真のS、A、B横軸が透明度の評価です。Sが最も透明度があるルビーでA、Bとなるに連れて徐々に透明度が低くなります。 一般的にはB以下のルビーが大半を締めており、B以上の照りを持つルビーは全体のほんの一つまみ程度しか存在しません。 C以下の透明度の低いルビーには「加熱処理」等の処理を施し透明度を良くする為の人工的処理が行われます。

人工的な処理をしたルビーって?そしてその価格とは!?

色の濃淡についての評価基準

写真の縦軸6~1がルビーの色の濃淡について評価した基準です。6が最も色が濃く、1が最も色が薄いルビーとなります。 一般的には1ぐらいの色の濃淡になりますと「ピンクサファイア」という呼ばれ方をします。実は、ルビーとサファイアは同じ「コランダム」という鉱物の一種です。 青いコランダムはブルーサファイア、黄色いコランダムはイエローサファイアと呼ばれます。コランダムは赤、橙、黄、緑、青、藍、紫7色全て存在しますが、 いずれも◯◯サファイアという名称となるのに対して、赤いコランダムのみが「ルビー」という特別な呼ばれ方をします。

鳩の血の色ピジョンブラッドって?

最高のルビーの色を現す言葉に「ピジョンブラッド」という通称があります。その他にも「ビーフブラッド」や「チェリーピンク」等の名称が存在しますが、そのイメージは曖昧なものです。 全ての通称は産地に起因し、その土地で採れる際の色味が通称となり出回ったのではと考えられます。「ピジョンブラッド」とは一般的にミャンマー産の最高品質のルビーを指す色をイメージします。 クオリティースケールで言う6や5などの色が最もイメージに近い様に思います。

「ビーフブラッド」とは鉄分を含み黒みがかった色合いでタイ等で採れるルビーに使われる通称です。不純物が多い為発色を良くする為に加熱処理が行われている物が多く存在します。

「チェリーピンク」とはスリランカ産やベトナム産の明るいピンク色に近いルビーに使われる通称です。オレンジ色を含み蓮の花の様な色合いのサファイアを「パパラチアサファイア」と呼びます。

頂点の中の頂点!GQ=ジェムクオリティーとは

写真のクオリティースケールで評価されるルビーは、全体の1%未満です。そしてその中でも最も高価なクオリティーがGQ=ジェムクオリティーとなります。

まず、こちらのクオリティースケールは3つに分類されます。

AQ=アクセサリークオリティー
資産性はそれほど無いがアクセサリーとして気軽に楽しむ事が出来る品質

JQ=ジュエリークオリティー
資産性もありジュエリーとしての価値のある非常に美しい品質

GQ=ジェムクオリティー
資産性が極めて高く最も美しい品質

クオリティースケールのブルーで表示されたGQ=ジェムクオリティーこそが最も希少価値が高く美しい評価となります。その出現率はそれ以外のルビーと比べ非常に低くなります。

写真はモリスルビーが所有するNam-Ya鉱山で1年間かけて採掘した結果となります。黄色い枠=AQが多く採掘されているのに対して青い枠=GQは本当にごく僅かである事が分かります。 その中でもクラリティー(=横軸)がSでカラー(=縦軸)が5、6のものは僅か数石しか採掘されていない結果となります。

“1年間かけて一つの鉱山から産出する僅か数席のルビー。”これこそが資産価値の高いGQ=ジェムクオリティー(世界最高品質)のルビーです。

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